命と性 講話通し考え 伊江中、思春期教室で「妊婦体験」


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妊婦ジャケットを装着して妊婦体験をする生徒=11日、伊江中学校

 【伊江】伊江村医療保健課は11日、村立伊江中学校(宮里嘉昌校長)の3年生を対象に2部構成で「思春期教室」を開いた。「妊婦体験」や講話を通して命と性の問題を考え、主体的に判断できる力を身に付ける必要性を学んだ。

 第1部は約8キロの妊婦ジャケットを装着し、妊娠7、8カ月を想定した妊婦体験を行った。階段の上り下りや床にある物を拾うなどを体験し、思いやる気持ちを学んだ。第2部は県立北部病院産婦人科師長で助産師の幸地千賀子さんの講話を受講した。
 幸地さんは「命の始まりはどこから?」と生徒に問い掛け、受精から出産までを写真と模型で説明した。
 「今何をすべきか? 今の自分は何をするのが大事か?」と強調し、受け継いだ命のバトンを引き継ぐためには「思春期の自分の立場を大事にしてほしい。何が起こるかを考えながら自己決定できる力を付け、自分の進むべき道に進んでほしい」と講話した。
 受講後は「心から愛し合っていれば性行為をしてもいい?」と題して、意見を出し合うグループワークを行った。
 妊婦体験をした島袋怜君は「女性はすごい。(体が)重く、物を取る時がきつかった。妊婦さんの見方が変わった」と感想を述べた。
(中川廣江通信員)