2011年3月の東京電力福島第1原発事故をめぐり、2年前の09年夏に原子力安全・保安院(当時)の審査官が、東電に具体的な津波対策の検討を求めたが、東電担当者が「原子炉を止めることができるのか」などと拒否していたことが、政府が25日までに公開した事故調査・検証委員会の「聴取結果書(調書)」で分かった。
津波対策をめぐる東電と保安院の現場担当者のやりとりは密室で行われており、内容の一端が初めて明らかになった。
公開されたのは名倉繁樹保安院安全審査官(現原子力規制庁安全審査官)、島崎邦彦・前原子力規制委員会委員長代理ら5人分。
(共同通信)