中城に「ヤギ王国」 はごろも牧場 来年開業へ、村と連携


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ヤギと戯れるはごろも牧場の新城将秀社長=9月16日、中城村のはごろも牧場

 県内で唯一ヤギ乳を生産するはごろも牧場(中城村、新城将秀社長)は、2016年5月の開業を目標に観光牧場「沖縄ヤギ王国」を計画している。中城村や同村商工会、食肉販売を手掛けるイバノ(浦添市)と連携し、観光客誘致と中城村の地域活性化につなげる。

見て、触れて、学んで、楽しめる「沖縄ヤギ王国」を目指す。ヤギ肉の需要増加に伴い、ヤギ肉を食べられるレストランなど事業拡大も今後検討する。 9月には、県が一括交付金を活用した「地域ビジネス力育成強化事業」に採択された。
 はごろも牧場はこれまで、チーズやヨーグルトなどヤギ乳商品の製造・販売を中心に展開。ヤギの放牧も行っており、多くの利用者が訪れる。「沖縄ヤギ王国」は、観光牧場として畜舎を整備し、敷地内にヤギについて学ぶヤギミュージアムや販売所、加工所も設置する。既に旅行会社とツアーメニューとして契約し、月間500人を目指す。
 「沖縄ヤギ王国」事業は中城村と同村商工会も連携。中城村には世界遺産の中城城跡があるが、観光地として活用できていない課題があった。同村には島ニンジンやドラゴンフルーツ農家があり、ヤギ王国を中心とする周辺地域に波及効果も見込めるという。特産品となるような加工商品開発にも取り組んでいく。食肉販売を手掛けるイバノ(浦添市)は、ヤギ肉を使ったソーセージやハンバーグなど商品開発支援を行う。
 新城社長は「村と連携しながら、沖縄の新しい観光産業メニューとして、沖縄ならではの楽しみを提供したい」と意気込んだ。