「国際結婚されているんですよね。すごいですね。国際結婚の難しい点は? 国際結婚を続ける秘けつは?」―よくそう質問される。その度に、「ああそうなんだ。おれって国際結婚していたんだ」と気付かされる。
妻とは約7年の交際を経て結婚し、今年、結婚5周年を無事迎えることができた。3年前には長男を授かり10月には二男が誕生する予定である。
苦労を感じない理由に、言葉に問題がなく、日本と同じく西洋化されたアジアの先進国・シンガポールの女性で、文化や生活水準に大差が無いことがあると思う。
しかし、それ以上に基本的な問題で性格、価値観の一致があり、言葉で言わなくてもある程度、分かり合える「あ・うん」の関係があると思う。
結婚前はいろいろな方から、「国際結婚は難しいよ」「やめたほうがいいよ」「ウチナーンチュの女性がいいよ」と言われていた。
この夏、久しぶりに沖縄に帰省し、学生時代の友人と飲んだが、同級生が「離婚した」との話をたくさん聞かされ、大変驚いた。再認識させられたのは相手がどこの国の人かでなく、相手がどういう人かが重要ということである。
今は、うまく行っているが、徐々に成熟していく夫婦生活では、子供の教育、仕事など複雑な問題が出てきて、2人の「あ・うん」だけでは乗り越えられない場面も出てくるだろう。
その時になって初めて文化の違いを感じる事になるのか。最近考えるようになってきた。その答えを10年後に発表できるか否か。
(遠山光一郎・シンガポール現地法人社長)
【交差点】「あ・うん」の国際結婚
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琉球新報社
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