シンガポールを国際貿易港として発展させたスタンフォード・ラッフルズ卿にちなんだ「ラッフルズ」は、ラッフルズホテルはじめ病院、学校等、一流の施設や企業にその名が冠され使用され、シンガポールではブランド化している。
そのラッフルズと名がつく施設の一つにラッフルズ・ショッピングセンターがある。2つの5つ星ホテル、国際会議場、商業施設を備えた大型施設である。その施設がシンガポール政府系で東南アジア最大の不動産開発業者・キャピタルランドの傘下に入り、設立21周年迎え、モールの大幅改装とロゴなどを一新。新出発を祝う式典が、シンガポール建国の父と呼ばれるリー・クワン・ユー上級相を特別ゲストに開催された。
弊社店舗もテナント入居する関係で私も参加した。生のリー氏を見るのは実に13年ぶり。シンガポール国立大学に留学中に大学生向けの特別講演以来である。さすがに年齢による衰えは隠せなかったが、威厳がありカリスマ化している。
シンガポールは中国やベトナム等を中心に世界中で工業団地、コンドミニアム、商業ビル、ホテル等の開発運営を行っている。今後、「ラッフルズ」ブランドをシンガポールブランドとして売り込む計画である。
ラッフルズシティーは現在上海にもあるが、今後5年間に北京、バーレーンなど世界主要都市10拠点を開発する計画である。
沖縄より小さな国土のシンガポールが、自国の成功だけでなく、海外でも重要なプロジェクトを進めていく。リー氏の掛け声でシンガポールブランドの海外進出本格化ののろしが上がった。
(遠山光一郎・シンガポール現地法人社長)
【交差点】「ラッフルズ」ブランド
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琉球新報社
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