前回、タイの住みやすさを紹介したが、タイは教育環境も日本で想像していた以上に充実している。例えば、幼稚園。日本人が多く暮らす地区のインターナショナル幼稚園は、どの園でも乳幼児とママのためのプログラムを用意している。
「プレイグループ」というお遊び会は、生後3カ月を過ぎた子どもとママが参加できる。専属の先生と教室が用意され、集まったさまざまな国籍の子どもたちと楽しく過ごす。しかも、予約なしの当日参加でOK。ママと赤ちゃんの体調に合わせ、思いついたら気軽に参加でき、大助かりだ。
日本人会にも「すくすく会」という育児サークルがある。正規の会員は300人超。毎月会報を発行し、出産準備教室や離乳食教室も開かれ、バンコクでの出産・育児の最新情報を教えてくれる。イベントはいつも定員オーバーで、座る場所もないほどの盛況ぶりだ。
レストランで外食といえば、バンコクでは子連れでも、全く嫌な顔をされない。街の人たちは子どもや子連れの親に、とても優しく温かい。子どもがぐずっても、一緒になってあやしてくれる。
親が買い物に夢中になっている横で、子どもとアイコンタクトで機嫌をとってくれたり、見ず知らずの人でも、道で荷物を持ってくれたり。
電車でも、私と娘が入った途端に、どおっと席が空き、5、6人で「どうぞ、どうぞ」合戦。譲られたこちらが逆に恐縮してしまうほど。「子育て王国・タイ」を実感する日々だ。
(古石千八恵、バンコク在住)
【交差点】子育て王国・タイ
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琉球新報社
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