18歳の孫、倒れた祖父を救う「心肺蘇生、授業で学んだ」 台風中に災害対応車両へ給油… 救助活動で1個人2団体を表彰 沖縄・東部消防


18歳の孫、倒れた祖父を救う「心肺蘇生、授業で学んだ」 台風中に災害対応車両へ給油… 救助活動で1個人2団体を表彰 沖縄・東部消防 救急功労表彰を受けたイースペース与那原のスタッフ、片山謙志さん(前列中央)、金秀鋼材SS小波津店の小波津吉則さん(同右から2人目)ら=9月25日、南風原町の東部消防組合消防本部
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 【南風原】与那原、南風原、西原の3町を管轄する東部消防組合消防本部は9月25日、救急活動に貢献したとして1個人と2団体を表彰した。対象となったのは、西原高校3年の片山謙志さん(18)、イースペース与那原の大村史樹店長(46)ら4人、金秀鋼材のかねひでサービスステーション(SS)小波津店の小波津吉則店長(58)。仲村等消防長が救急功労表彰を手渡した。

 片山さんは3月、西原町の祖父宅で祖父と2人でいる時に、祖父が倒れた。片山さんの呼びかけに応じないことから119番通報し、救急車の到着まで胸骨圧迫を続けた。祖父は病院到着までに心拍が回復した。片山さんは「心肺蘇生法は体育の授業で学んだ。自分の手で祖父を救うことができてうれしい。看護師を目指していて、今回の経験を生かしたい」と話した。

 イースペース与那原では4月、60代の男性利用客がいすに倒れ込んでいるのを発見し、大村店長ら4人がスペースの確保、119番通報、AEDの準備や胸骨圧迫などを連携して行った。店の外では救急車両を誘導した。男性客は搬送途中に心拍が再開し、意識が回復した。木村店長は「後日、回復したという話を聞き安心した。全スタッフが対応できるように訓練を取り入れていきたい」と話した。

 かねひでSS小波津店は8月2日、台風6号の接近中、同消防本部の要請に応じて、災害対応車両16台への給油に対応した。台風6号では給油所が長期間閉鎖される中、同店の給油により過去最高の出動要請に応じることができた。小波津店長は「電気と燃料の状態を確認して対応できると判断した。今後も自然災害に対して、本部と連絡を取りながら協力していきたい」と話した。

 (岩崎みどり)