閉店の「奴寿司」、100人超の常連らが感謝の集い 大将「心苦しいくらいにありがたい」 沖縄・名護


閉店の「奴寿司」、100人超の常連らが感謝の集い 大将「心苦しいくらいにありがたい」 沖縄・名護 花束を抱える奴寿司の大将・澤岻安英さんと妻の京子さんと、これまでの感謝を伝えた常連ら=10月22日、名護市のホテルゆがふいんおきなわ
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 【名護】9月30日に惜しまれつつ閉店した名護市大中の奴(やっこ)寿司の常連らが、大将・澤岻安英さん(65)と妻の京子さん(65)へ感謝を伝えようと10月22日、名護市のホテルゆがふいん沖縄で「奴寿司39年の感謝と思いでの会」を開いた。100人を超える常連らが集まり、澤岻さん夫婦へ感謝を伝え、それぞれの「奴(やっこ)愛」を語った。

 会では、常連らによる空手演武や三線が披露された。澤岻さん自身も三線を披露し、会場のみんなと一緒に、常連が作ったオリジナル曲「奴でいいやんべぇ」を歌った。

 澤岻さん夫婦のために会を企画・主催した常連の一人の中村靖さん(63)は「大勢の常連に囲まれ、奴寿司ののれんがしまわれた時には、なんとも言えない気持ちになった。語りきれないほどの思いがある」と話した。

 安英さんは「本当はこっちが皆さんに感謝しないといけないのに、皆さんに感謝されて心苦しいくらいにありがたい」と話し、開会のあいさつの際には声を詰まらせた。

 京子さんは「39年、本当にいろんなことがあった。楽しいことや悲しいこともあったけど、ここまでやってこられたのは皆さんのおかげです」と常連らに感謝を伝えた。

 (金城大樹)