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「自然と農業守ろう」 八重瀬の児童がベチバー植える 農地の赤土流出ふせぐ


「自然と農業守ろう」 八重瀬の児童がベチバー植える 農地の赤土流出ふせぐ 農地での赤土流出防止対策について学び、「やえせアースレンジャー2019」に認定されたぐしかみ学童クラブの児童ら=14日、八重瀬町大頓
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【八重瀬】八重瀬町の自然環境と農業を守ろう―。カラベジプロジェクト推進委員会は14日、「カラベジ×グリーンベルト植栽活動」を町内で開いた。ぐしかみ学童クラブの小学生ら約30人が農地からの赤土流出の現状について学び、町大頓でSDGsと環境に配慮した農業に取り組むカラベジファーマー・屋宜芳文さん(53)の農地の道路側にグリーンベルトとしてベチバー約700本を植栽した。子どもたちは「やえせアースレンジャー2019」に認定された。

 町商工会は2009年度から、町内で生産され、県の拠点産地に認定されているピーマンやマンゴーなど色鮮やかな野菜をカラベジ(カラフルベジタブル)と名付け、ブランド化を図っている。18年度には生産・安全・環境で独自の理念を設け、安全性と環境に配慮した農家をカラベジファーマーと認証。SDGsと環境に配慮し、農地の土壌保全と赤土流出対策で河川の環境汚染防止にも取り組む。

 子どもたちは、NPO法人おきなわグリーンネットワーク理事長の西原隆さんから赤土流出の現状などについて話を聞いた後、屋宜さんの畑でベチバーを植栽した。

 植栽活動に先立ち、町内に工場があるトリムが廃ガラス瓶を粉末化し、再資源化した軽くて排水性や通気性に優れた軽石「スーパーソル」を屋宜さんの畑の地下排水溝に施工した。同社リサイクル事業本部の福元慎二さん(37)は「ガラスはリサイクル率が低い。家ではふたと瓶に分けるなど、できることから分別してほしい」と協力を求めた。

 伊森琉生(りゅうき)さん(9)=具志頭小3年=は「軽石が畑の役に立つとは思わなかった。グリーンベルトって大切だと思った」と感想を話した。