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「十五夜アシビ展」開催 宜野座村立博物館、30日まで


「十五夜アシビ展」開催 宜野座村立博物館、30日まで 野座村立博物館の企画展「宜野座村の十五夜アシビ」=宜野座村博物館
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 【宜野座】宜野座村立博物館は30日まで、企画展「宜野座村の十五夜アシビ」を開催中だ=写真。松田区、宜野座区、惣慶区、漢那区の十五夜アシビの写真や博物館の収蔵資料を中心に、これまで同館が実施してきた民俗文化財調査等について詳しく解説している。
 十五夜アシビは、土地の神に伝統芸能を奉納し、無病息災や子孫繁栄、五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する行事であり、伝統芸能の継承を通じて地域の人々が絆を深める側面もある。明治に首里方面から寄留した士族が伝えた芸能と、沖縄戦時に宜野座村に避難してきた県内各地の人々がもたらした近代芸能の影響を受け、現在の形に発展したとされる。
 企画展では、博物館が制作した紙芝居や、十五夜アシビに関する衣装などの貴重な資料の数々、現存する組踊資料として最も古い1818年の組踊写本(村指定文化財)を特別公開する。
 関連イベントとして11月25日午後2時から、宜野座村文化センターがらまんホールで十五夜アシビを解説する郷土史講座を開催する。宜野座区の「蝶千鳥」と漢那区の「長者の大主」の伝統芸能も上演される。問い合わせは宜野座村立博物館、電話098(958)4378。(池辺賢児通信員)