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こども議会 11人鋭い質問 竹富町 15年ぶり、リモート参加も


こども議会 11人鋭い質問 竹富町 15年ぶり、リモート参加も こども議会に参加した竹富町内の中学生ら=9日、竹富町議会議場
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 【竹富】竹富町こども議会が9日、町議会議場であり、町内の中学生11人(うち1人はオンライン)が参加し、鋭い質問を町当局に投げかけた。災害、税収、観光など多岐にわたる課題について町の答弁を求めた。今年、町制施行75周年を迎えたことを機に、町教育委員会が主権者教育などを目的に15年ぶりに開催した。
 開会後、西表島の船浦中2年生、池村充(あつ)喜(き)さんを議長に選出した。池村議長の進行の下、各議員が一般質問に立った。
 黒島中3年の新里心さんは幼児教育・保育の無償化について質問した。現在、きょうだい2人が保育所に通っているとして、「無償化とは具体的に何をしているか」と問うた。町福祉支援課は「3~5歳の子どもたちの保育料などを無償化する制度がある」と答えた。
 議会傍聴経験のある小浜中2年の松永恵(え)茉(ま)さんは税収について「税金の使い道は」と問うた。財政課は「2022年度の町税総額は約5億1200万円。学校校舎の整備や部活動の派遣費助成などに使っている」と述べた。
 オンラインで参加した西表島の船浮中1年、砂川麗(うるは)さんは「そもそもDX課はいつ何のためにどのような流れで、なぜDX課という名前なのか」と問いかけた。町DX課は「4月1日に新設した。デジタルでわくわくする竹富町実現のために設置した」と答弁した。
 質疑を聞いた前泊正人町長は「毎年やりたい」とうれしそうに話した。こども議会は「町の明るい未来を力強く創造していく」とする宣言を全会一致で採択した。 (照屋大哲)