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かまどで琉球菓子作り 今帰仁で勉強会


かまどで琉球菓子作り 今帰仁で勉強会 かまどできれいに焼き上がったちんすこう
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【今帰仁】沖縄・琉球のお菓子をかまどで作って食べて勉強しようと「かまどでつくる琉球菓子勉強会」が10月29日、今帰仁村天底区にある築64年の古民家で開かれた。楠木製作所(楠木千珠代表)が主催して全5回企画され、今回は4回目。2023年度沖縄文化芸術創造発信支援事業の一環で行われた。

王国時代に思いはせ
 最初の座学では、楠木代表がモニターを使い、琉球菓子の歴史などについて説明した。楠木代表は「琉球王国オリジナルのお菓子は161品に上ったと言われており、琉球菓子はサーターアンダギーやちんすこうだけではない。琉球のお菓子をかまどで作って食べ、今日は一緒に幸せな時間を過ごしてほしい」と語り、班に分かれて作業が行われた。
 琉球料理伝承人の根路銘弘美さんを講師に迎え、現在も使用されている昭和時代のかまどに興味津々の様子で、ちんすこう作りを学んだ。また古民家の庭では、まきを燃やした大きな油鍋の中で揚げるうむくじあんだぎー作りが行われ、根路銘さんが「手でつまんでゆっくり鍋に滑らせ落とし、揚げ具合は色で判断して」などとアドバイスを送った。
 難しいまきの火加減調整をして煙が立ち込める中であったが、参加者は初体験に終始会話を弾ませていた。出来たてを味わいながら琉球王国だった当時に思いをはせ、琉球菓子作り体験を学んだ。
 次回は11月26日に最後の勉強会が予定される。 (新城孝博通信員)