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かむことの大切さ伝える 伊江小で食育活動 北農生が指導 開発の「18パン」試食も


かむことの大切さ伝える 伊江小で食育活動 北農生が指導 開発の「18パン」試食も 食育活動を行った北部農林高校食品科学科の生徒と伊江小学校児童ら=11月9日、伊江小学校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【伊江】北部農林高校食品科学科の5人が11月9日、伊江小学校を訪れ5、6年生を対象に食育活動を行った。食品科学科3年の大田清音さん、石川香奈さん、照屋光梨さん、前田琉理さん、石川美葉さんが指導した。同学科では地域の課題解決に取り組むプロジェクト活動を行っており、昨年度から伊江島で生産されている小麦粉(江島神力)を活用したパンを開発する研究をしている。
 沖縄の子どもたちは虫歯が多いことを踏まえ、歯の形成にかかわる栄養成分、栄養バランス、かみ応えのある食感などを加味し「18パン(いえパン)」を完成させた。
 始めにプロジェクターでかむことの大切さ、食生活の大切さを伝えた。「かむことで(1)肥満予防(2)味覚の発達(3)ことばの発達(4)脳の発達(5)歯の病気予防(6)がん予防(7)胃腸快調(8)全力投球―ができる。『ひみこのはがいいぜ』と覚えると良い」と紹介した。その他に、野菜不足や運動不足、油の取りすぎ等沖縄の健康問題である肥満の原因を挙げた。同校が開発した18パンには「クーブイリチーパン」「肉みそパン」「タコスパン」があり、児童らは「タコスパン」を試食した。「おいしい。うまい。タコライスの味がする」など満面の笑みで完食した。
 5年生の上田愛菜さんは「好き嫌いせず何でも食べる」、金城海璃さんは「肥満にならないように、よくかむことを意識したい」、竹田百々花さんは「よくかんで健康な歯、体になりたい」と、かむことの大切さを学んだようだ。
 指導に当たった伊江小学校卒業生の石川さんは「久しぶりの母校はとても懐かしかった。自分が活動したことを後輩に教えることができてうれしかった。おいしいと言ってもらってうれしかった」とうれしそう。
 この18パンの活動は、第10回高校生ビジネスプラン・グランプリ(日本政策金融公庫主催)でトップ10に選ばれた。 (知念光江通信員)