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世界チャンピオンの荒木珠里さんも参加 SUPイベント「O2Y」  海の美しさを伝える 沖縄・名護 


世界チャンピオンの荒木珠里さんも参加 SUPイベント「O2Y」  海の美しさを伝える 沖縄・名護  SUPを使ったボールゲームを楽しむ選手ら =20日、名護市安部
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】SUP(スタンドアップパドルボード)を通じて沖縄の海の美しさや海の楽しみについて世代を超えて伝えようと「O2Y(OKINAWA to YANBARU)ウインター」(カナカ沖縄O2Y実行委員会主催)が20日から2日間、名護市安部の海岸で開かれた。イベント初開催から10年目を迎えた今回から、初心者や家族連れにも対象を広げ、イベント名も変更した。選手を含む約200人が訪れ、20日午後には通常より太いボードを使ったSUPのボールゲームなどが実施された。

 イベントの主幹を務めるKANAKA沖縄は、ISA(国際サーフィン連盟)の世界選手権大会のSUPで史上初の2年連続2冠を成し遂げた荒木珠里さん(17)=名護市=が所属し、父の汰久治さん(49)が主宰する。荒木さん一家を中心としたSUP愛好家のチームだ。これまで本島内でSUPのダウンウインドレースを主催してきたが、レースは主に外洋で展開されるため沿岸からは試合展開が見えづらく、高波の危険も伴うことなどから参加者も上級者が対象だった。

 珠里さんが活動拠点とする安部での開催実績はこれまでなく、珠里さんは「小さい頃から育ってきた安部の海でレースができたらいいと父と話していた。開催できてうれしい」と喜んだ。

 会場には安部の住民も多数訪れてイベントを楽しんだほか、区民手作りの豚汁なども振る舞われた。ボールゲームに参加した和久新さん(11)=那覇市=は2回目のSUP経験といい「負けて悔しいがもう一度チャレンジしたい。次はバランスを取って立てるようになりたい」と意気込んだ。

 午前中には6月末に開催予定の「O2Y(OKINAWA to YORON)サマー」の選考を兼ねたレースが競技経験者を中心に開催された。技術を競うテクニカルレースのエリート2.6キロで優勝した珠里さんは「ライバルも大勢来る。与論での優勝を目標に頑張りたい」と前を向いた。

(武井悠)