EVカートの実証実験 久米島、住民が試乗体験 沖縄


EVカートの実証実験 久米島、住民が試乗体験 沖縄 第1便のEVカートに搭乗する利用者ら=1月13日、久米島町仲泊
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 【久米島】くめじまDMO(代表理事・中村幸雄副町長)が1月13日から25日までの13日間、EVカート(電動の小型移動車両)を活用した実証実験を行った。次世代交通システムの沖縄地域MaaS導入推進調査事業の一環で、移動手段開発や新車の電気自動車を販売するイメイド(うるま市)の協力を得て実施された。高齢化や人口減少に起因する交通弱者への対応などといった地域課題の解決に向け、利用者から意見や要望を集め、町民の脚となり得るかを試乗体験=写真=を通して実証することが目的だ。

 実証実験は運転手を含めた7人乗りのEVカート2台が上江洲線、病院線、じんじんロード線の三つの路線で実施した。片道約30分の道のりで、公共交通機関が運行しない集落内を時速20キロ以下のスピードで走り、買物や病院へ行く町民らの利用目的を想定して実施された。

 町内で民宿を経営する羽賀祐介さん(40)=町謝名堂、リゾートハウスみなみ=は「公共交通機関が衰退している中、どういうふうに実用化されていくのか期待している」と話した。

 くめじまDMOは「今後の継続にあたっては、観光客向けのコンテンツを作り販売することで、町民への負担が少なく運行できる仕組み作りができればと考えている」と話している。

 (盛長容子通信員)