有料

プログラム作成から構成・演出まで 自分たちで舞台作り 沖縄盲学校三線クラブ 演奏披露、観客も手拍子


プログラム作成から構成・演出まで 自分たちで舞台作り 沖縄盲学校三線クラブ 演奏披露、観客も手拍子 ミュージックコンサートで演奏する三線クラブのメンバー。生徒たちが舞台演出やプログラム構成などを考え、舞台をつくりあげた=1月24日、南風原町兼城の県立沖縄盲学校
この記事を書いた人 Avatar photo 岩崎 みどり

【南風原】県立沖縄盲学校(内間秀樹校長)のミュージックコンサートが1月24日、同校体育館で開かれ、同校三線クラブの生徒が三線の演奏を披露した。生徒たちは、那覇文化芸術劇場なはーとのワークショップを受けながらプログラム制作や構成、舞台演出、舞台準備などを検討してきた。生徒たちの演奏に会場は手拍子を送った。

 那覇市が主催し、なはーとが各地に出向くアウトリーチ事業の一環。2023年8月から12回のワークショップを通し舞台づくりを考えてきた。
 24日の発表では、高等部普通科3年の宮城翔さん(18)が司会を務め、曲を紹介。高等部専攻科1年の島當伸一郎さん(19)と上江洲星奈さん(19)、高等部普通科1年の屋宜水李さん(16)が三線を演奏した。琉球箏曲盛竹会の師範2人も出演し、生徒たちの三線にしっとりと箏の音色を乗せた。

 宮城さんは受験で練習を休んでいたことから司会として参加した。「三線と箏の息がピッタリな演奏で癒やされてほしいと思った。司会をすることで、聞いてくれる人と演奏者の橋渡しができた」と話した。東京への進学が決まり「沖縄の三線を伝えてきたい」と話した。

 島當さんは「無事に終わってよかった。演奏は楽しかった」と話した。上江洲さんは「着物を着て、気持ちが引き締まった。みんなと演奏して一体感を抱いた」と笑顔で話した。屋宜さんも「いっぱい練習した。会場が盛り上がってくれて緊張も吹き飛んだ」と笑った。

 なはーとの企画制作主任専門員、村上佳子さんは「一緒に舞台をつくることを意識し、ワークショップを開催してきた。生徒たちは音に対して鋭く、集中力もある。私たちも交流を通して、視覚障がいのある人が劇場に来たらどうするかを考えるようになった」と振り返った。同校三線クラブは8月には、なはーとで演奏会を開く。(岩崎みどり)