中学生から大学生までの「ヤングアダルト(YA)」世代を対象とする「2023うらそえYA文芸賞」(浦添市主催)の表彰式が2月25日、市立図書館で行われた。短編小説部門の煌(きらめき)賞に副島梨央さん(首里東高1年)の「アゼリアの書庫」、輝賞に稲嶺美彩希さん(開邦高3年)の「遺(のこ)しもの」が選ばれた。詩部門の煌賞に金城茉莉愛さん(浦添工業高2年)の「ずっとここに居たい」、輝賞に當山幸太さん(那覇商業高2年)の「モノレール」が決まった。
受賞者を代表して、副島さんが「作家になるという夢への第一歩を踏み出すことができた」と喜びを語った。審査員長の又吉栄喜さんは「今後も学業を頑張り、日々の生活を楽しみながら小説、詩を書いてほしい」と話した。
副島さんの「アゼリア-」は、将来の夢や進路で揺れる高校2年生を描く。副島さんは「作品が完成した時にしっくりきた。主人公が自分に似てるからかな」と話し、「受賞は夢みたい。長編とかいろいろなことに挑戦したい」と話した。輝賞の稲嶺さんは「普段は絵を描いているが、違うアプローチをしてみようと小説を書いてみた。将来は絵や作品を作って社会に貢献したい」と話した。
小説部門は、審査員特別賞に我喜屋奏利さん(開邦高3年)の「ブランコ」、図書館長賞に眞榮城琉那さん(首里高2年)の「夏攫(さら)い」が選ばれた。本年度は短編小説部門に26作品、詩部門に5作品の応募があった。受賞作品集は県内の各図書館で読むことができる。
(岩崎みどり)