浦添市役所の西側に、約500メートル四方にわたって広がるニュータウン。アイム・ユニバースてだこホールや浦添市美術館へ歩いて行けるほか、那覇市にも車で約20分で着く好立地に位置する。安波茶にある公民館では日中、隣接する保育園から園児の明るい声が響く。
浦添ニュータウンは1970年から開発が始まった。最初の頃の住民は空き巣対策のために自警団をつくったり地域清掃をしたりして交流を深め、72年に自治会を結成した。県内各地から移住してきた人々は、結成初年度に開催した大運動会や、翌年度行った盆踊りなどを通じて絆を深めてきた。敬老会や納涼祭では今でも、奄美の唄者・坪山豊さんが作曲した「ワイド節」や、宮古のクイチャーなど、多彩な芸能が披露される。
子育てに適した環境が整った地域として表彰されたこともあったが、近年は高齢化が進む。クリスマス会など子どものためのイベントに加え、公民館に週2回移動販売車を呼ぶなど、高齢者も暮らしやすい地域を目指した取り組みも進めている。
上原倫昌(みちまさ)会長から一言 住民同士の結束が強い地域。コロナで停滞したが、自治会活動を次の世代に引き継ぐために、青年たちを引き込み、子どもが集まる企画を考えていきたい。
浦添ニュータウン区メモ ニュータウンとして1970年に開発が始まった、安波茶と一部大平を含む地域。75年に浦添市24番目の行政区に認定された。2月末現在の世帯数は893戸、人口は1916人。
(藤村謙吾)