教員生活の締めに学校の仲間とマラソンを―。豊見城市立豊見城小学校校長の佐久本広志さん(60)=豊見城市=は3月末、定年退職で33年間の教員生活を終える。節目を共に祝おうと、同校の教職員11人で「第4回いとまん平和マラソン」13キロコースに出場した。「退職おめでとうございます」「お疲れさまでした」などと書かれた手作り横断幕や、顔写真を張ったうちわを掲げながら共に走った。
豊見城小では昨春、教職員でマラソンクラブを立ち上げた。各自で練習し、今大会では11人全員が完走を果たした。佐久本さんは「帰路に緩やかな下り坂があり、とても気持ち良かった。子どもたちの応援がうれしかった」とコースを振り返った。「担ぎ出された形で出場したが、楽しく走れた。いい思い出になる」と話した。
佐久本さんは豊見城小1期生。同小はことし開校50年を迎えるため、佐久本さんは50年記念事業期成会の会長として活動する。ほかにも南部の小学校で新人教員の指導に当たる。「学校現場は大変なこともあるが、子どもたちはかわいく、教員はやりがいのある仕事だ。若い人に目指してもらいたい」と話した。
共に走った教員の友利麻乃香さん(26)=那覇市=は「1人だったら走り切れなかった。励まし合いながら走ってきた」と達成感をにじませた。「仲がよく笑いが絶えない学校だ」と話し、佐久本さんに「退職おめでとうございます」と長年の労をねぎらった。