【浦添】沖縄県の浦添市消防本部(石原正常消防長)は同本部で8日、2024年市消防表彰式を開いた。昨年12月、浦添大公園入口にある自動販売機で発生した火災に際し、初期消火を実施し、二次災害を防止したとして、市当山の沖縄紙業をはじめ1社2氏を表彰した。
表彰されたのは沖縄紙業と、消火活動を行った同社の大仲秀樹社長、明邦運送の比嘉栄三さん。大仲社長と、比嘉さんの代理出席の佐久川剛取締役が感謝状を受け取った。
12月2日午前9時半ごろ、沖縄紙業から約50メートル離れた場所にある自販機から煙が出ていることに気付いた比嘉さんが、沖縄紙業に駆け込み、大仲社長に知らせた。職員が119番通報をする間に、大仲社長は消火器を持って現場に向かい、初期消火によって延焼を防いだ。
沖縄紙業は、18年に糸満市でリサイクル業者の工場が全焼する火災が起きたことを受け、市消防の指導の下、消火器を設置し、日々防災意識を高めてきたという。
大仲社長は「日ごろから防災教育を社内でしていたこともあり、すぐに対応できた。紙を扱う仕事は、火事が一番怖い。これからも防火意識を高く持ち、業務に当たりたい」と話した。
石原消防長は「今後も市民の模範となるよう、積極的な活動を期待したい」と謝辞を述べた。
(藤村謙吾)