本部町瀬底島の大城昇源(しょうげん)さん(73)の自宅で、数十年に一度しか花を咲かせないとされる植物「アガベ」(リュウゼツラン属)が開花している。「100年に一度開花する」と誤認されたことから、英語では「センチュリー・プラント(世紀の植物)」という別名もある。大城さん宅では、高く育った木の上で、白い花をのぞかせている。
アガベは中南米に分布する多肉植物で、メキシコで製造される酒・テキーラの原料としても知られている。気候や土壌にもよるが一般に成長は遅く、開花に数十年を要するものも多いとされている。大城さん宅では約10年前に妻・清子さんが、10センチほどの苗を購入してきたものを庭に植え、大切に育ててきた。ぐんぐん成長し、現在は推定4メートルにまで大きくなった。
大城さんは「アガベの花が咲くのを見たのは初めて。昔から100年に1回咲くと言われていて、まさか植えて10年で咲くとは」と驚いている。孫の前泊英昇(ひであき)くん(10)は「自分の背より高い花があることに驚いている」と喜んだ。
(比嘉藍子通信員)