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自動運転「レベル4」実験へ 石垣市、NTT西、マクニカ、東運輸


自動運転「レベル4」実験へ 石垣市、NTT西、マクニカ、東運輸 自動運転の実証実験スタートに向けて包括協定を締結した中山義隆石垣市長(左から2人目)ら=12日、市役所(八重山毎日新聞提供)
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 石垣市とNTT西日本(森林正彰社長)、マクニカ(原一将社長)、東運輸(松原栄松社長)の4者は二次交通手段の拡充や地域の交通手段の維持に向けた包括連携協定を締結した。早ければ今年の秋ごろ、特定の条件下で自動運転を行う「レベル4」の実証実験をスタートさせる。国土交通省の地域交通確保維持改善事業を活用し、交通機関のドライバー不足などの社会課題の解決を目指す。
 実験に使う車両は、マクニカが提供するフランス製の自動運転EVバス「ナビヤ」で11座席を備える。前後に取り付けられた安全確認用のカメラや赤外線を照射し障害物の検出を行うLiDAR(ライダー)、自車の位置を特定する衛星測位システムのGNSSなどの機器を搭載してレベル4の自動運転を実現する。
 実証実験では、南ぬ浜町にある石垣港新港地区旅客船ターミナルからサザンゲートブリッジや国道390号線を経由してユーグレナ石垣港離島ターミナルまでの3キロの区間を最高時速20キロの速さで往復する。実証実験中は万が一に備えて、オペレーターが乗車。緊急時は手動運転に切り替える。
 運賃は無料でスタート。アンケートなどで需要動向調査を実施しながら、実際の運行時の料金などを検討する。
 12日、市役所で行われた会見で中山義隆市長は「身近に自動運転を感じてもらえる第一歩となる。将来的には石垣全土で完全自動運転の実装に向けた未来都市づくりを続けていきたい」と述べた。 (八重山毎日新聞提供)