石垣市西部に広がる名蔵湾が3月28日、環境省指定の西表石垣国立公園に編入された。海域2565ヘクタールが普通地域として編入され、西表石垣国立公園は海域と陸域合わせ計12万4720ヘクタールになった。名蔵湾は国内最大規模の沈水カルスト地形で、良好なサンゴ群集などがあり、環境省は適正な保全管理を図る。
編入に向け、環境省の中央環境審議会(中環審)が2月15日に環境相に答申していた。環境省は5年に1回を目安に、国立公園の区域や計画を見直している。西表石垣国立公園は沖縄の日本復帰に伴い、1972年5月に指定された。2007年に石垣島の一部を編入した。さらに12年に鳩間島や波照間島、16年に西表島全域を編入した。
環境省石垣自然保護官事務所の近藤千尋さんは「大規模な開発は届け出が必要になり、名蔵湾の保全がより期待される」と述べた。
(照屋大哲)