隣家火事　消火を支援　うるま・田中さんに感謝状

　【うるま】隣家の庭で炎が上がっているのを発見し、消火活動を行った与勝高３年の田中大智さん（１７）に、うるま市消防本部（新垣隆消防長）は４月２４日、感謝状を授与した＝写真。
　田中さんは２月２４日、うるま市平安名の自宅にいたところ、外から「バーン」という爆発音があった。外に出ると隣家の庭から炎と煙が出ているのを発見。「このままでは（火が）大きくなってしまう」（田中さん）と判断し、自宅にあった消火器を持って駆けつけ、消火活動を行った。田中さんに加え３人の有志も協力し、延焼を最小限にとどめた。火事発生時、隣家には母親と乳児を含む子ども３人がいたという。
　田中さんは「怖かった」と当時を振り返るも、１月に市の出初め式で見た消火器の扱い方を思い出し、瞬時に行動に移した。
　現在、柔道部で心身を鍛え、将来の夢は消防士という。父も消防士で、田中さんは普段からテレビなどで防災の知識を集めているという。「夢をかなえるため頑張っていきたい」と決意を新たにした。
　新垣消防長は「臨機応変の判断で、消火器の扱いにも対応できた。なかなかできるものではない」とたたえた。　（玉城文）