カジマヤー3人、地域一周 笑顔で道ジュネー 金武町伊芸区 沖縄


カジマヤー3人、地域一周 笑顔で道ジュネー 金武町伊芸区 沖縄 カジマヤーを迎えた(右から)山城安子さん、安富祖トキさん、安富祖信さん=4月28日、金武町の伊芸区公民館
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 【金武】金武町伊芸区で4月28日、カジマヤー道ジュネーが開かれた。今年カジマヤーを迎えたのは安富祖トキさん(95)、安富祖信さん(95)、山城安子さん(95)の3人。2台のオート三輪車「トゥクトゥク」に分乗し、約1時間半かけて区内を一周した。集まった区民や親族は風車を手に節目を祝った。同区のカジマヤーは2年連続だが、島袋義一区長によると3人同時は「かなり久しぶり」という。

 山城安子さんは子ども8人、孫9人、ひ孫14人に恵まれた。現在も三輪車で畑に通い、収穫した野菜を兄弟や孫に配っている。カジマヤーに駆けつけた多くの親族を前に「子どもや孫に囲まれてカジマヤーを迎えたことは幸せだ」と笑顔を見せた。

 安富祖トキさんは訪問客や近隣住民とのゆんたくのほか、ゲートボールを日々楽しむ。肉や魚が好物といい「肉や魚を欠かしたことはなく、肉がないと寂しい」と長寿の秘訣(ひけつ)を語った。

 安富祖信さんは親族や区民など多くの人から祝福されたことにうれしさをにじませた。今後の目標について「健康でみんなと一緒に笑顔で楽しく過ごしたい」と元気よく話した。

 カジマヤーは数え97歳の生年祝いで一般的に旧暦9月7日に行われるが、伊芸区では親族の希望もあり、夏を避け4月や11月に開いている。島袋区長は「3人とも元気で素晴らしい。町内で一番人口が少ない区だが、カジマヤーが3人いることは誇りだ」と胸を張った。 

(武井悠)