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「尊重して聞く」共生の基本 うるま 具志川商高で人権講話


「尊重して聞く」共生の基本 うるま 具志川商高で人権講話 生徒らに共生社会や多様性の大切さを語るDET沖縄の小林学美代表(右端)=8日、うるま市の具志川商業高
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 【うるま】うるま市の県立具志川商業高で8日、2024年度人権講話教室が開かれた。インクルーシブ(共生)研修団体・DET沖縄の小林学美(まなみ)代表を講師に招き、「共生社会と多様性~差別解消法と合理的配慮の理解から考える~」と題した講話が行われた。生徒ら約600人が、相手を尊重して話をきちんと聞く姿勢が共生社会につながる基本であることなどを学んだ。
 自身、体の関節機能に障がいがある小林代表は、不平等や差別などに目を向けた障がい平等研修を指導している。16年に施行された、障がいによる差別禁止や合理的配慮などを国や自治体などの公的機関に義務づけた障害者差別解消法を紹介し、今年4月からは同法が民間事業者にも義務づけられたことを説明した。「合理的配慮ってちょっとした気遣いのこと。差別解消法は、お互いが気持ちよく過ごすための物差し」などと話した。
 小林代表は表情や態度、身だしなみなどの大切さも挙げた。また、よかれと思っての障がい者に対する「小さな親切、大きなお世話」も指摘し「必ず本人に声をかけてから行動を」と求めた。
 講話後、生徒会副会長の名嘉真章介さん(16=2年)は「身だしなみや言動がどれほどコミュニケーションに重要か分かった」とあいさつした。 (石井恭子)