上原 正次氏
普天間 伊織 【糸満】任期満了に伴う6月16日投開票（同9日告示）の糸満市長選挙まで、16日であと1カ月となる。2期目を目指す現職の當銘真栄氏（58）、元県議で新人の上原正次氏（68）、前市議で新人の新垣勇太氏（39）、市議で新人の賀数郁美氏（40）の4人が立候補を予定し、南部病院跡地利用の在り方などを争点とした選挙戦が想定される。4人に出馬を決めた理由や政策などを聞いた。
―立候補する理由は。
「現在の市政には市民の声が十分に届いていないと感じる。市の未来のためにこのままではいけないと考えた。市が抱える教育や福祉などの問題を解決するため、経済振興や雇用拡大、施設整備に取り組みたい」
―市長選の争点は。
「南部病院跡地計画における夜間救急センターの整備は、市民の生命と生活に直結する重要な取り組みだ。その他、台風時の停電対策などのため、配電線を地中に埋設する無電柱化事業も大きな柱としている」
―経済振興策は。
「糸満漁業北地区・喜屋武漁港を中心に『海業（うみぎょう）』による地域活性化事業を展開する。宿泊施設や商業施設などの大型企業を誘致し、市の地域資源や魅力を活用した施設『海の駅』を新たに展開する。地元の産業を育て、雇用の拡大、税収増大による地域全体の活性化を図る」
―子育て支援は。
「若者の人材育成を図る事業として、給付型奨学金の給付額と貸与型奨学金の貸与額をいずれも引き上げる。経済的な事情に関係なく、優秀な学生がより進学できる機会を創出することによって、市に貢献する人材を育てる」
―他候補にない魅力は。
「市議を2期、県議1期務めた経験を生かして、幅広い視点から市の課題を解決に導き、発展させる現実的な対策を講じる。風通しのよい市政を目指し、各機関と連携を強化しながら、経済対策、老人福祉対策、生活保護対策など市民の生活に直結する施策を実施する」
うえはら・まさじ 1955年8月生まれ。市糸満出身。糸満高卒。製麺所勤務を経て2009年に糸満市議に初当選。2期目途中の16年、県議選に出馬し当選。1期務めた。
（普天間伊織）
