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賀数氏「子育て費を無償化、給食を地産地消に」 糸満市長選・立候補予定者インタビュー


賀数氏「子育て費を無償化、給食を地産地消に」 糸満市長選・立候補予定者インタビュー  賀数 郁美氏
この記事を書いた人 Avatar photo 岩切 美穂

 【糸満】任期満了に伴う6月16日投開票(同9日告示)の糸満市長選挙まで、16日であと1カ月となる。2期目を目指す現職の當銘真栄氏(58)、元県議で新人の上原正次氏(68)、前市議で新人の新垣勇太氏(39)、市議で新人の賀数郁美氏(40)の4人が立候補を予定し、南部病院跡地利用の在り方などを争点とした選挙戦が想定される。4人に出馬を決めた理由や政策などを聞いた。

 ―立候補する理由は。

 「市内の学校給食の地産地消率が約2割と低いことや新型コロナ関連補助金の使い方、公共工事に使われる税金の多さに疑問を持った。市民のため、行政サービスをもっと拡充する必要があると感じた」

 ―市長選の争点は。

 「南部病院跡地や真栄里地区の開発は、大きく見直すか廃止すべきだ。公共工事ではなく子育てに予算を充てる。経済的に苦しく子どもを産めない人を支援し、出生率を伸ばしたい。兵庫県明石市を参考に(1)中学校の給食費(2)第2子以降の保育料(3)満1歳までのおむつ(4)18歳までの医療費(5)市民プールの利用―の五つの無償化へ、ふるさと納税を拡充し宿泊税を導入したい」

 ―経済振興策は。

 「資源を生かし地域内で経済を回す仕組みを作りたい。市内の学校給食は食材の8割を市外から調達しながら、年間80トンの食品ロスがある。地産地消率を上げることで農家の所得を上げたい。田んぼを復活させて他市町村に貸し、賃料を得て市財源を増やすと同時に、市民と市外の人が顔が見える仕組みにし、糸満の応援団を増やしたい」

 ―高齢者福祉策は。

 「人口を維持する子育て予算が、高齢者の生活の安定にも直結する。学校給食の自校式を推進し、調理員として高齢者を雇用することで働く場を確保し、健康づくりにもつなげる」

 ―他候補にない魅力は。

 「公共工事を見直す考え方だ。市財政の現状に照らして、緊急的に必要な事業かどうかをしっかり見極めていく」


 かかず・いくみ 1983年6月生まれ。市真栄里出身。県立南部商業高卒。県外就業の後、壺屋焼の窯元に弟子入り。市内で焼き物工房やカフェ運営を経て、2021年の市議選で初当選。現在1期目。

(岩切美穂)