第14回平成若猪会大闘牛大会(南部・胡屋・具志川・石川闘牛組合主催、琉球新報社共催)が9日、午後1時からうるま市石川多目的ドームで開催される。入場料は男性3千円、女性2千円、中高生千円、小学生以下無料。大盛況で幕を閉じた春の全島大会からまだ1カ月しかたたないが、早くもこの大会を皮切りに夏の全島大会の出場を懸けたサバイバルレースが始まる。結びの一番に人気絶頂の全島一王者・新力(しんりき)Baby、シーの2番に向かうところ敵なしの中量級王者・黒獣王(くろじゅうおう)、シーの3番には久しぶりの参戦となる元中量級王者・新力赤番頭(しんりきあかばんとう)と、そうそうたる顔ぶれが並んでいる。
新力Babyは、先の全島大会で沖縄最重量の貴花大獣王(たかはなだいじゅうおう)をわずか17秒で退け初防衛に成功した。対する全勝工業勝進龍は重量級の第一線で活躍する大型の強豪牛だ。鋭い角を突き立てながら強烈な押し込みを得意とし、技がうまくはまった時の破壊力は抜群だ。
黒獣王は、春の全島大会で二代目武捷龍(ぶしょうりゅう)との決定戦を制して王座復帰を果たした。デビュー以来14戦全勝と堅牢(けんろう)な牙城を築いている。対する突撃パンチャンはトガイー角を使ったワリ技からの腹取りを得意技としている。直近では3月のあげな闘牛大会で関東(輝)金星に勝ち3連勝と調子は良さそうだ。シーの1番、2番ともにチャンピオン優勢だと思われるが、対戦牛の全勝工業勝進龍と突撃パンチャンには一矢報いる活躍を期待したい。
シーの3番は、赤番頭がBaby率いる新力グループに移籍し新力赤番頭に名前を改め、昨年6月の彪仁花形(とらいはながた)の対戦以来1年ぶりの登場だ。1年間、実戦を離れていたブランクが気になるが、新力赤番頭の復調次第では、黒獣王一強の中量級タイトル争いが面白くなりそうだ。
(平川智之通信員)