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データで知る 本部の戦争 町博物館展示 パネルなど70点、来月14日まで 沖縄


データで知る 本部の戦争 町博物館展示 パネルなど70点、来月14日まで 沖縄 平和の礎のレプリカも展示されている「慰霊展」=11日、本部町立博物館ギャラリー
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 【本部】本部町立博物館(宮里昌典館長)は11日から、「2024慰霊展 戦没者でみる沖縄戦-本部町のデータより-」を開催している。入場無料。7月14日まで。町内の慰霊塔や戦争への歩みを示したパネルなど70点のほか、平和の礎のレプリカも展示されている。初日のオープニングセレモニーには同町内外から関係者ら約40人が参加した。

 本部町にはアジア・太平洋戦争の1931年から45年までの15年間で死亡した、本部出身者約3500人の名簿が残されている。名簿には名前、生年月日、死亡年月日、死亡場所、死亡原因などが記載されている。平和の礎に刻銘されている本部町の戦没者数は4千人を超えており、補足調査で確認された人々が追加されているとみられる。

 町に残る資料によると、死亡者(総数3473人)の男女比は、男性が81%(2802人)と大半を占め、女性が残りの19%(671人)となっている。多くの男性が戦闘に参加したことが理由。5歳ごとの死亡人数をみると、21~25歳の死亡が最も多く、次いで26~30歳が続き、若い世代の死亡が多かった。

 死亡場所では、地元の本部が1342人で最も多く全体の38.6%を占めた。内訳は男性803人、女性539人で、本部が戦場になり、女性も少なからず戦闘に巻き込まれたことに関連していると考えられるという。

 6月30日にはもとぶ文化交流センターで、平和の歌コンサートを開催する。入場料千円(高校生以下無料)。

 慰霊展は午前9時から午後5時まで。月曜日休館。問い合わせは本部町立博物館、電話0980(47)5217。 

(上間宏通信員)