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80代3人木彫り魅せられ 金武・教室「ゆん」 那覇から通い制作


80代3人木彫り魅せられ 金武・教室「ゆん」 那覇から通い制作 作品づくりを楽しむ安里恵伸さん(左)と木彫教室「ゆん」主宰の兼次幸子さん(右)ら=金武町の木彫教室「ゆん」
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 【金武】木彫りの世界に魅せられ、自ら車のハンドルを握り片道1時間以上かけて、金武町にある木彫教室「ゆん」(主宰・兼次幸子)へ通い、作品づくりを楽しむ、元気な80代がいる。安里恵伸さん(80)=那覇市、渡口静子さん(81)=同、照屋盛人さん(80)=同=の3人だ。
 週に1回、教室に通い、お盆やブローチ、ペンダントなどを制作する。数種類の彫刻刀などを巧みに操り、一つの作品の完成には半年から1年を費やす。
 那覇市小禄から通う渡口さんは、映画で木彫りのシーンを見て興味を持ち、始めて4年になる。「彫る音が大好きで夢中になる」と楽しそうに話す。那覇市首里から通う安里さんは「県立博物館で開催された教室の作品展を見学して作品に感動し、新報カルチャースクールの木彫り講座を受講したのがきっかけ」。金武町まで通う楽しみは「仲間との語らいもその一つ」と笑顔を見せる。「今では中級クラスの腕前だよ」とはにかんだ。
 一緒に学ぶ生徒からも「木彫りに対する情熱も腕前も、元気ぶりもすごい80代だよ」と一目おかれる存在。これからも一緒に木彫りを学んでいきたいと笑顔で話した。 (糸村昌敏通信員)