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石垣・竹富で戦没者追悼式 鎮魂歌や「平和の作文」朗読 石垣


石垣・竹富で戦没者追悼式 鎮魂歌や「平和の作文」朗読 石垣 「平和への第一歩」を朗読する玉城蓮さん=23日、石垣市の八重守之塔
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 【石垣】石垣市は慰霊の日の23日、八重山戦争マラリア犠牲者追悼式と平和祈念式を開いた。参列者は鎮魂歌を歌ったり作文の朗読をしたりして祈り、二度と戦争を繰り返さずに平和な島を継承することを誓った。八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑で執り行われた追悼式には230人が参列した。
 遺族会会長の唐眞盛充さんは「強制移動の命令を下した旧日本軍の行為は犯罪行為だ。この事実を後世に伝え続けていくのが私たち遺族の使命だと思っている」と述べた。その上で、国が八重山などで進める特定利用空港・港湾に触れ「軍民共用化を遺族の一人として強く反対する」と訴えた。南十字星合唱団が鎮魂歌を歌い、戦争マラリアで命を落とした3600人余りを追悼した。
 八重守之塔で開かれた戦没者追悼式・平和祈念式には290人が参列した。石垣中学校1年の宮里和花さんと八重山農林高校3年の玉城蓮さんがそれぞれ「平和を考える作文」を朗読した。宮里さんは「平和の大切さ」の題で、平和であり続けるために自身ができることとして「個性を認めること、調和をとること」と決意した。玉城さんは世界の戦争や紛争に触れ、過去や現在起きていることに目を向け「知ることが大事」だと強調した。 (照屋大哲)