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暑中見舞いに思い込め 中城・新垣自治会 ペン教室で高齢者交流


暑中見舞いに思い込め 中城・新垣自治会 ペン教室で高齢者交流 書き上げた暑中見舞いを手に充実した表情の参加者ら =6月17日、中城村の新垣区公民館
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 【中城】中城村の新垣自治会(伊佐善和会長)は6月17日、区民の交流と居場所づくりを兼ね「美らペン教室」を開催した。5月13日から毎週月曜日に開催して、6回目となる最終日の6月17日は暑中見舞いの書き方に挑戦した。季節を感じながら送りたい相手に思いをはせ、丁寧に書き上げた。
 一番乗りで最前列に腰掛け受講する、皆出席で最年長の伊佐盛光さん(85)は「前は字がよーがーひーがーそーたん(ゆがんでいた)、今は良くなってるよ」と、照れ笑い。家庭学習用の自習帳も2冊目に入り熱心さがうかがえる。
 喜屋武安子さんは隣町に住む妹に「またドライブにいこうね」とつづった。ぎっしりと予習してきた下書きを基に、中学生の孫へ書いたのは比嘉千代子さん。「自分宛てに来たらうれしいはずね」と、にっこりした。ほかにも長年勤めた勤務先へ宛てるなど、なかなか会えない人の健康を気遣う夏のあいさつ状に思いをしたためた。
 「高齢者をやーぐまい(家にこもる)させず、公民館を活用しよう」と、高齢者を対象にした触れ合い事業でボランティアを務める伊佐博子さんが、提案して呼びかけた。免許証を返納した高齢者も徒歩で通い慣れた公民館だと安心して参加しやすいと好評だ。7月には島ぞうりアートなど「小物づくり教室」を予定している。8月の夏休みには子どもたちの宿題をサポートしようと「習字教室」を開催する。いずれも同区出身者が指導に当たる。今回の教室も書写教室を営む和田薫さんが「地元に恩返しを」という思いで快く引き受けた。
 伊佐さんは「地域を思ってやってくれる人がいるっていいね。みんな喜んでいるさ~。こうやって活性化していくんだね」と語った。地域でつながる場を充実させたいという思いが、公民館での活動を通して広がっている。 (儀間由紀美通信員)