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事実知り自分で考える実践を 宜野湾・嘉数小 平和集会で講話聞き誓い


事実知り自分で考える実践を 宜野湾・嘉数小 平和集会で講話聞き誓い 新城俊昭さんの問いに手を上げる嘉数小の児童ら=6月20日、宜野湾市の同小
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【宜野湾】宜野湾市立嘉数小学校(金城美奈子校長)は6月20日、平和集会を開いた。5、6年生283人を対象に、講師の沖縄大学客員教授の新城俊昭さんが、沖縄戦の悲惨さや、住民の生死を分けた当時の判断を児童に伝えた。「事実を知り、判断を他人任せにしないで」と自分の考えを持ち、行動する大切さを説いた。
 新城さんは、沖縄戦で住民の4人に1人が犠牲になり、生き延びた人も、敵として向き合った米兵も、心に傷を負う「心的外傷後ストレス障害(PTSD」に苦しんだと紹介した。
 ガマに隠れた住民が「集団自決」(強制集団死)に追い込まれた一方、あるガマでは、ハワイ帰りの人などの説得で投降し、生き延びたことも伝えた。
 新城さんは「この事実から、正しい知識を持って、他人任せでなく自分の考えを持って行動する大切さを知ってほしい」と強く訴えた。
 児童代表であいさつした6年生の与座光太さん(12)は「米軍の人たちもPTSDになっていた事実を知った。平和を望んでいるのに、今も海外では戦争をしている。平和な未来を築くために、毎日勉強して、考えていきたい」と、事実を知り考える大切さを実践することを誓った。田村夏帆さん(12)は「これまで日本の視点でしか戦争を知らなかった。優しい心を持って、戦争をしない世界になるように貢献したい」と話した。 (玉城文)