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平和や勉強、思索深め 県内4カ所、進行役の講座も


平和や勉強、思索深め 県内4カ所、進行役の講座も 平和について対話する「てつがくカフェ」の参加者たち=糸満市の県平和祈念資料館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【南部】答えが一つではない問いを語り合う哲学対話の企画「りゅうPON!てつがくカフェ」がこのほど、南風原町や糸満市など県内4カ所で5回行われた。琉球新報小中学生新聞「りゅうPON!」に連載中の「てつがくカフェ」のコーノさんこと立教大の河野哲也教授を中心に運営し、小学生から高齢者まで延べ64人が平和、勉強などさまざまなテーマで語り合った。
 南風原町の南風原文化センターでは勉強をテーマに子どもと大人が分かれて話し合った。子どもメンバーのファシリテーターを務めた同町町議の玉城陽平さんは「子どもたちを相手に新鮮な、良い経験ができた」と笑顔を見せた。
 糸満市の県平和祈念資料館では同館職員が館内と平和の礎を案内し、平和をテーマに「命は尊いって誰が決めたの」など、子どもたちが語り合った。進行役(ファシリテーター)養成講座も行われ、河野教授は「ファシリテーションで一番大事なのは安心な空間をつくること。沈黙を恐れないで」と解説した。
 那覇市の喫茶喫酒もえぴではテーマについて問いを出し合い、「かわいいとは何か」について対話した。男性が女性に対して使う「かわいい」には男性優位の立場を感じることや、若い女性が使う「かわいい」には、女性の自己決定や自尊が含まれているなどの話が出た。店主のもえぴさんは「すてきな時間だった。哲学カフェは最高」と述べた。 (関戸塩)