「琉球講談」でうちなーぐち継承 南城の親川さん、竹ぼうき横笛で「芭蕉布」など演奏 沖縄


「琉球講談」でうちなーぐち継承 南城の親川さん、竹ぼうき横笛で「芭蕉布」など演奏 沖縄 うちなーぐちの琉球講談と竹ぼうき横笛の演奏で魅了した親川秀光さん=6月22日、沖縄市越来公民館
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 うちなーぐちの継承と琉球講談をテーマにした沖縄市越来自治会(船越利幸会長)の公民館講座が6月22日、同区公民館であり、20人余が参加した。

 あまり聞く機会が少ない琉球講談を披露したのは南城市文化協会しまくとぅば部会副会長の親川秀光さん(72)。柄の部分を横笛に細工した竹製の庭ぼうきを持って登場し、「芭蕉布」や自作の「モンゴルの青い空」などを見事に演奏した。パフォーマンスに会場は驚き、大きな拍手を送った。

 続く講談は全てうちなーぐちで琉球古典音楽の大家、知念積高(1828年没)の人生譚(たん)と約20の魚種の生態が題材の漫談。知念は歌を極めるためのやんばる旅の途中、読谷村多幸山でフェーレー(盗賊)に遭遇。捕らわれの身となったが、古典「仲間節」を絶唱するや歌情にフェーレーが改心するストーリー。

 参加した新垣真栄さん(81)は「情景が生き生きと浮かぶ展開に引き込まれた」と感激していた。

 講談に先立ち、うちなーぐち会の源河朝盛会長(83)が講話した。「村々、島々のしまくとぅばを大切にしながら、それをつなぐ共通語としてうちなーぐちを継承し、普及していくことが肝要である」と呼びかけた。

 同会は地域自治会や団体などを対象に講座を開いている。問い合わせは、電話090(8293)1086(源河)。 

(岸本健通信員)