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民話通し戦争と平和学ぶ 船橋市で慰霊の日読み語りライブ


民話通し戦争と平和学ぶ 船橋市で慰霊の日読み語りライブ 主催者の筋野幸乃さん(後列右端)と上地篤雄さん(同中央)、Mr.スティービーさん(前列左端)ら=6月16日、千葉県船橋市の道祖会館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【船橋・沖縄】千葉県船橋市の道祖会館で6月16日、沖縄の慰霊の日を学ぶ「戦争と平和を考える沖縄民話の読み語りライブ」が開かれた。沖縄市在住のタレントのMr.スティービーさんが語り手を担当し、紅型染め作家のたいらみちこさん作の、戦を嫌う妖精「ぶながや」シリーズの戦前・戦中・戦後・未来を描いた3部作を通して、戦争と平和について一緒に考えた。
 主催者は保育園調理師の筋野幸乃さん(47)。20年ほど前に近隣の松戸市にあった沖縄ライブ居酒屋で慰霊の日イベントに参加して「地上戦が行われた沖縄戦について全く知らないことに衝撃を受けた」と振り返る。「戦争は遠い昔の話ではない。過去の過ちが繰り返されてしまうという危機感を抱き、沖縄戦の絵本の読み語りをスティービーさんにお願いした」と企画の意図を紹介した。
 勤務先の保育施設では、6月23日前後に沖縄料理のメニューを取り入れる。今年は21日の献立に「豆腐チャンプルー」を作ることで、園児や保護者に慰霊の日を紹介している。
 松戸市から来場した、嘉手納町出身の上地篤雄さん(61)は「松戸に住んで19年目で、県外にいると沖縄戦のリアル感がないように思える。生まれ故郷の沖縄に、こんなに素晴らしい絵本があるんだなと感じた」と感想を述べた。(喜納高宏通信員)