【北谷】「ぼくはぼくのままでいい」。「ぞうのエルマー」の読書感想文にそう題名をつけたのは、北谷町立浜川小学校4年の金城倫太さんだ。感想文は第69回青少年読書感想文全国コンクールでサントリー奨励賞を受賞した。
読書感想文は学校の課題だった。いくつかの選択肢の中からカラフルな表紙にひかれて「ぞうのエルマー」を選んだ。他の象と違ってカラフルな見た目を持つエルマー。金城さんは「似てた」と自分と重ねる。
他の児童と「大きくちがうところ」として、金城さんが感想文に書いたのは「二つのクラスに行き来している」ことだ。「べんきょうもゆっくり」で「このちがいがぼくの中では少しだめなことだと思っていました」と素直につづった。
しかし、自分を隠すことのつらさや、ありのままを受け入れる周りの存在を描いた「ぞうのエルマー」を読んで「ハッとした」という。二つのクラスがあることで自分らしくいられて、「ぼくのべんきょうのしかたをへんに言われたことはありません」と気がついた。「ぼくもみんなも、『みんなちがって、みんないい』のです」と感想文を締めくくった。
「先生と一緒に頑張った」という金城さんは、受賞に「うれしかった」と笑顔を見せた。感想文は「ぞうのエルマー」の訳者に届き、本人のサイン入り絵本が送られてきた。
普段は生物の図鑑などをよく見るという金城さん。海で生き物を捕まえたり、観察したりもする。「ウミウシが好きだ」と、いろんな種類のウミウシや特徴をいきいきと説明した。
金城さんは8月16日から23日まで、東京と群馬で開かれる日中韓子ども童話交流2024に招待されている。1人で県外に出るのは初めてだが、緊張よりも「バイキングが楽しみ」だという。中国や韓国の生徒との交流に「どんな言葉を話しているのか、聞けるといい」と目を輝かせた。 (金盛文香)
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カラフル象に重ね感想文 金城倫太さん(北谷・浜川小4年) 全国コンクール入賞 「みんなちがっていい」
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琉球新報朝刊
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