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文化芸能で世界平和発信 「慰霊の日」催しにぎわう


文化芸能で世界平和発信 「慰霊の日」催しにぎわう 慰霊の日イベント「イチャリーバンナイト」で、沖縄関係の出展が並ぶ会場=カナダ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 バンクーバー沖縄太鼓(花城正美代表)が主催し、バンクーバー沖縄県友愛会(辻本ヒロ会長)が後援するイベント「イチャリーバンナイト」が6月22日、バンクーバー近郊のバーナビー市日系プレースで開催され、約500人が会場を訪れた。沖縄の慰霊の日に合わせて、カナダの人々に沖縄の文化芸能を通して世界恒久平和への思いを発信する目的で企画された。沖縄の創作芸団レキオスが慰霊の日に実施した、日本国内と海外の団体が参加するプロジェクトの、ライブ配信にも合わせた。
 会場入り口には沖縄そばの出店を設け、イベント中は長い行列ができた。会場の中にはエイサー、琉球舞踊、三線、沖縄記念写真、平和学習、沖縄料理、折り紙クラフト、ハジチ沖縄入れ墨、オリオンビール試飲、沖縄小物販売のコーナーがあり、多くの人でにぎわった。三線コーナーではカンカラ三線でお試しレッスンがあり、平和学習コーナーでは「沖縄戦の証言」のビデオが流された。
 舞台では第1部にかぎやで風や上り口説、三線独唱が披露された。第2部はバンクーバー沖縄太鼓の「さがりばなプロジェクト2024」が大盛況だった。
 発起人で実行委員長の兼次飛翔さん(那覇市出身)は「慰霊の日をただの悲しい過去として捉えるのではなく今、私たちが子どもたちや未来に続く人たちに何ができるか考えるイベントであり続けたい」と語った。
 カナダで初めて開催されたこのイベントが、世界中で今も戦禍に苦しむ人々に思いをはせ、平和な未来を願うひとときとなった。 (奥間正照通信員)