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嘉手納署、県警OB招き講話 対応力高め災害備え


嘉手納署、県警OB招き講話 対応力高め災害備え 嘉手納署員らに防災講話を行う新城格さん=18日、嘉手納町の嘉手納署
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【嘉手納】嘉手納署(仲田州秀署長)は18日、地震や津波、台風などの自然災害時における署員の対応力を高めようと、元県警職員で日本防災士会県支部顧問の新城格さん(75)=西原町=を講師に防災講話を開催した=写真。講話のテーマは「能登半島地震・台湾東部沖地震から見えてきたもの」。女性や高齢者に目を向けた避難所運営の重要性や、避難場所などを「行政が知らせる努力、住民が知る努力」の必要性を訴えた。署員22人のほか、嘉手納町の防災担当者らが参加した。
 新城さんは、1月の石川県能登半島地震を巡って、女性用トイレが不足し、高齢者・障がい者向けの福祉避難所の設置の遅れも顕著で、住民ら自身による避難所運営の課題を指摘した。
 4月に台湾沖で発生した地震により沖縄県内で津波警報が発令された際、各地で交通渋滞が発生したことも問題視。「津波避難の原則は徒歩だ。災害弱者を避難させるため、行政などがルール作りを進めることが喫緊の課題」と力を込めた。
 西原町の自治会での自主防災活動が評価され、日本防災士機構防災士功労賞を受賞した。
 講話を受けた嘉手納署地域課の新垣英之警部補(32)は「沖縄は台風などの災害が多い。一人でも多くの命を救えるように備えたい」と語った。 (西田悠)