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比学生にエイサー太鼓寄贈 具志川青年会呼びかけ


比学生にエイサー太鼓寄贈 具志川青年会呼びかけ タギッグ大学生とフィリピンの沖縄県人会関係者ら
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 フィリピンの首都近郊にあるマカティ市の、アイアンマンズ・ステーキハウスでこのほど、沖縄の伝統芸能を通して世界とつながるプロジェクト「ウチナーネットワーク文化交流会」(沖縄県主催、沖縄映像センター・世界若者ウチナーンチュ連合会企画)が開かれた。うるま市具志川青年会会長の天願虎南さん(24)らが訪れ、日本語を学びながらエイサー活動を続けるタギッグ市立大学の学生に大太鼓、パーランクーなどを寄贈して、エイサーを指導した。
 これまでタギッグ市立大学の学生が使用していたのは、段ボールで手作りしたパーランクーだった。
 現地の状況を知った具志川青年会らが協力を呼びかけ、大太鼓一つ、パーランクー10個が集まった。
 寄贈に携わった団体からの動画も紹介され「青年会が使った物を現地の方が使うことで、目に見えないつながりが生まれ、異文化理解が深まれば」とのメッセージが伝えられた。
 代表して届けた天願さんは「海外で精力的に活動しているエイサー団体の中にはサポートを必要としている団体があり、今回エイサー道具の寄付に携わることができて良かった。学生たちはエイサー衣装を身にまとい、三線の音が鳴り響くと目の色が変わり、同じエイサーシンカの魂が宿っていた」と話した。
 現地で琉球舞踊を披露した、カナダ出身で沖縄県費留学生の山川杏香さんは「海外で伝統芸能を学ぶ難しさを知っている。彼らがエイサーや琉球舞踊を学び、音楽と踊りを通じて沖縄とつながることができて、うれしかった」と振り返った。
 (安里三奈美通信員)