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湿地の魅力 石垣から発信 ラムサール交流会 ミュージカル上演、観察会も


湿地の魅力 石垣から発信 ラムサール交流会 ミュージカル上演、観察会も 名蔵アンパルを舞台にしたミュージカル「カンムリワシの森へようこそ」で、はつらつとした演技を見せる出演者たち=7月27日、石垣市立名蔵小中学校体育館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【石垣】湿地の魅力を伝えるイベント「ラムサール交流会inアンパル」(主催・劇団シンデレラ、ユースラムサールジャパン)が7月27日、石垣市立名蔵小中学校であった。愛知県を拠点に自然環境の保全、野生生物との共存を目標に掲げ活動する劇団シンデレラが、体育館でミュージカルを上演した。
 ミュージカル「カンムリワシの森へようこそ」は、県外から石垣島の祖母の家を訪れた少女が、クロツラヘラサギ、サシバ、カンムリワシ、マングローブにふんした登場人物から、近くで開発が進む名蔵アンパルの魅力と保全について学び、野鳥レンジャーになることを決意する物語。ステージから湿地の自然環境を守る必要性を訴えた。
 上演後は、ラムサール条約湿地で活動する若者のネットワーク、ユースラムサールジャパンからの参加者が、藤前干潟(名古屋市)、久米島の渓流・湿地、漫湖(那覇市・豊見城市)といった湿地について、それぞれの魅力と活動を紹介した。地元からは名蔵中学校の生徒が、名蔵アンパルの生き物の生態や日頃の活動を伝えた。その後、体育館を出て名蔵アンパルまで移動し、観察会を行った。
 劇団シンデレラは国内に53カ所あるラムサール湿地のうち、これまで27カ所で公演した。石垣島では今回が初。公演後、座長のフローレスともこさんは「子どもたちはカンムリワシとの出合いも楽しみに取り組んできた。開発と自然保全について考えるよい機会になったと思う」と話した。(島尻修通信員)