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見て育てて 植物が癒やし 幸地徳子さん 文化祭に盆栽出品、注目集め


見て育てて 植物が癒やし 幸地徳子さん 文化祭に盆栽出品、注目集め 盆栽を楽しむ幸地徳子さん=幸地さん自宅
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ボリビアサンタクルス県のオキナワ第1移住地から第2移住地への道沿いにある幸地徳子さん(54)=旧姓島袋=の自宅。入り口や庭には砂漠のバラと呼ばれるアデニウムなどの盆栽やトックリキワタ、ブーゲンビリアなどの草花が飾られている。
 15年前、39歳の頃から盆栽を始めた幸地さん。治療目的で頭を使う趣味を探すよう医者から勧められたことがきっかけだった。「小さく始めたのがここまで大きくなった」と語るように、盆栽は約100種類、多肉植物が約200種類、自生の苗が約50種類まで増えた。毎日2時間の手入れを続けている。
 幸地さんの亡母・島袋文子さん(大里村出身、第19次移民)が花が好きだったといい、その影響からか幸地さんも幼少期から花に親しんできた。「植物は少し見るだけでも落ち着く。手入れをすればするほど、きれいになっていく。疲れを感じないほど頑張れる」と実感を込める。
 昨年開催された文化祭では植物園をテーマに盆栽を展示し、来場者から注目を集めていた。自宅には、移住地内にある学校の学生が多肉植物の授業で足を運ぶほか、通りがかりの婦人らが鑑賞に訪れることもある。
 「オキナワ第1移住地から第3移住地の道路をアスファルトでつないだ村を、盆栽で作ってみたい」。コロニア・オキナワに住む住民の念願であり、現在取り掛かっている道路舗装を盆栽で表現したいと、今後の目標を掲げた。(安里三奈美通信員)