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来年、宮古島で全国協議会 ハンセン病療養所所在市町 嘉数副市長が意欲


来年、宮古島で全国協議会 ハンセン病療養所所在市町 嘉数副市長が意欲 来年の全国ハンセン病療養所所在市町連絡協議会について説明する嘉数登宮古島市副市長=7月30日、市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【宮古島】宮古島市の嘉数登副市長は7月30日、市役所で開かれた記者懇談会で、同11日に熊本県で開催された2024年度全国ハンセン病療養所所在市町連絡協議会について説明した。総会では、元患者や家族への差別解消や入所者の生活環境整備などを国に求める決議を採択した。次回の総会は宮古島市で来年7月10、11日に開催される。
 市によると、総会の後の意見交換会では、各自治体がそれぞれの取り組みなどについて紹介した。入所者の高齢化が進む中、療養所の将来構想・永続化について意見が交わされた。
 嘉数副市長は「療養所の利活用については議論していく必要がある」と話し、入所者がいなくなってもハンセン病の差別や偏見の歴史を伝えるために建物を残す必要があり、地元で議論を深めることが大切だとした。
 来年7月に宮古島市で連絡協議会が開催されることについては「入所者だけでなく、退所者、家族にも差別が続いてきた。偏見は今現在も現存している。全国各地で人権教育、啓発活動に取り組む必要がある」と強調。市民も参加できるような形で連絡協議会を開催し、市全体で問題について考える機会にしたいとした。 (友寄開)