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ジェンダー教育 法的に 藏根さん、台湾の事例報告


ジェンダー教育 法的に 藏根さん、台湾の事例報告 藏根美智子さんの講演を聞く参加者=7月20日、浦添市の男女共同参画ハーモニーセンター
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【浦添】元県教育委員の藏根(くらね)美智子さんによる講演「男女共同参画社会をめざして! 台湾と日本のジェンダー平等はどう違う?」(主催・うらそえ「女性の翼の会」)が7月20日、浦添市の男女共同参画ハーモニーセンターで開かれ、約50人が参加した=写真。台湾で性別に関係なく人権を尊重するジェンダー教育の現場を視察し、交流しながら考えを深めたという藏根さんは「こんなに近い台湾からこんなに学べることがある」と語り、教育環境づくりや法律の必要性を訴えた。
 藏根さんは、台湾でクオータ制が導入され政策・方針の決定の場で42%以上の女性が関わっているが、日本は努力義務の法律しかないことに触れた上で、台湾の小中高、大学の教育課程へジェンダー教育が法的に義務付けられている点を指摘し「法律が最初の一歩」と強調した。
 また、「台湾に学んでジェンダー教育を系統的に教育課程へ位置付けることで、好ましくないジェンダーの考え、風習が改善される」と述べた。
 参加者からは「女性が立ち上がれば栄える。ホットな議論だった」「政治に関する教育も必要だ」「アジアは女性リーダーが活躍している。沖縄の女の子も自己表現できる子を多く輩出したい」などの声があった。
  (関戸塩)