【名護】名護市内の花壇の維持管理や花苗の生産に取り組む花の里づくりの会と名護さくらの会は5日、コンクリートの製造・販売を手がける沖坤(おきこん)(名護市、宮城勝社長)が開発した雑草繁殖抑制覆土「NONOCA」を活用した実証実験を、同市東江の東江中学校前の花壇で開始した。
沖坤はコンクリート製造工場やミキサー車などの洗浄時に発生する「コンクリートスラッジ(生コンスラッジ)」と呼ばれる廃棄物を無害化したものを活用して「NONOCA」を開発した。
生コンスラッジには「六価クロム」という有害物質が含まれているという。同社は生コンスラッジに中性化処理剤を混ぜることで無害な「三価クロム」に還元した。「NONOCA」には、植物の成長に必要な栄養分が含まれていないため、雑草の成長を抑制する効果が期待されている。
東江中学校前の花壇では、花の里づくりの会の儀保充会長や沖坤の宮城社長など職員が集まり、花壇の土をNONOCAに入れ替え、ペンタスやアメリカンブルーなどの花を植えた。
儀保会長は「手入れが楽になるのが一番だ。市にも導入できれば、道路整備をする職員の負担も減るはずだ」と述べた。宮城社長は「生コンスラッジの再利用にはいろいろな可能性がある。別の形での展開も考えていきたい」と話した。
(金城大樹)
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生コン廃棄物で雑草抑制 名護で実証実験 沖坤「NONOCA」 東江中前の花壇
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琉球新報朝刊