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小学生が裁判所を体験学習 那覇地裁石垣支部 クイズや模擬裁判


小学生が裁判所を体験学習 那覇地裁石垣支部 クイズや模擬裁判 毛受裕介裁判長(奥中央)と模擬裁判を体験する子どもたち=9日、石垣市の那覇地方裁判所石垣支部
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【石垣】那覇地方裁判所石垣支部は9日、裁判所について知ってもらおうと「夏休み裁判所体験!こども見学会」を石垣市の同支部で開催した。市内の小学生14人が参加した。子どもたちはクイズに答えたり、法廷で模擬裁判体験をしたりして、裁判所について学んだ。
裁判所クイズではテレビドラマなどで用いられる木槌(きづち)の使用方法についての問題が出た。「A 静かにしてほしいとき、B 有罪判決を言うとき、C 使わない」-。子どもたちはA、Bを選んだが、正解がCだと告げられると「えー」と驚きの声を上げた。日本の法廷では木槌を使っていない。
模擬裁判では小学生が裁判官や書記官の席に座り、石垣支部の支部長、毛受(めんじょう)裕介裁判長の進行のもと、裁判の流れを体験した。閉廷後の質疑応答では、子どもたちが次々に挙手して、毛受裁判長に疑問を投げかけた。
海星小6年の神保文香さん(11)は憲法9条に関連した裁判があるが裁判長としてどう思うかと質問した。毛受さんは担当したことがないとした上で「一般的に平和に暮らせた方がいい」と答えた。
神保さんは終了後の取材に「パレスチナなど普段から戦争について考えている。裁判長の考えを聞けて良かった。将来は石垣市長になってみんなが幸せに生きられるようにしたい」と意気込んだ。
法服を着て裁判官の席に座った八島小5年の下地遼大(はると)さん(10)は「幼稚園生までは、かっこいいから裁判官になりたいと思っていた。1~4年生まではプログラミングに興味があったけど、きょうの体験でまた裁判官になりたくなった」と夢を描いた。
(照屋大哲)