【今帰仁】家族がお世話になった地域に感謝を示したい―。今帰仁村今泊出身で、昨年8月に92歳で亡くなった嘉数紀秀さんの一年忌に合わせ、親族ら約40人が4日、地域の海岸沿いで清掃作業を実施した。
嘉数さんは今泊で建設業の嘉数組を立ち上げ、村内外でさまざまな建物を手掛けてきた。今泊に居を構え、子ども5人、孫11人、ひ孫20人にも恵まれた。真面目でひた向きに仕事に向かい、地域の人からも信頼されていた。
次女の原田紀代美さんは「尊敬できる父で、家族の誇りだ」と話す。一年忌には、遠くは大阪や千葉などから親族が集まったこともあり、原田さんの提案で海岸の清掃を決めた。歩いて数分の場所にある美しい海岸は、家族の思い出が詰まった大切な場所だったという。
親族らは、紀秀さんの妻・榮さん(93)を囲んで記念撮影をした後、海岸のごみを丁寧に集めていた。
原田さんは「節目じゃないとなかなか集まれない。父の供養をしながら、お世話になった地域に感謝の気持ちを表せればと思った」と話した。 (池田哲平)
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琉球新報朝刊