有料

「伊江島におとーができた」 今帰仁の児童 名桜大生と民泊体験


「伊江島におとーができた」 今帰仁の児童 名桜大生と民泊体験 伊江島で民泊などを体験した「スーパー寺子屋inなきじん」の参加者ら=3日、伊江港ターミナル内(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【伊江】今夏で3年目の開催となる「スーパー寺子屋inなきじん」(小川寿美子代表・名桜大教授)は、今帰仁村中央公民館を拠点とし村内の小中学生を対象に長期休みに子どもの居場所を提供している。主催は名桜大国際ボランティア研究会で、ボランティアは大学生のほか、北山高校の生徒も参加している。
 8月1日から2泊3日で、民泊やキャンプを体験するため、24人の児童と8人の大学生が伊江村を訪れた。
 1日目は、伊江島観光協会(比嘉ナエ子会長)の紹介で民家宿泊を体験した。児童らは畑仕事の手伝いや指ハブなどの工芸品作りを楽しんだ。2日目は、キャンプ場でテント張りやビーチバレー、海水浴、3日目はハーリー体験など、多彩なプログラムで貴重な体験をした。
 引率した小川賢さん(大学1年)は「いつもの寺子屋とは違う日常を味わえた。伊江村の豊かな自然や関係者の温かいおもてなしに感動した」と語る。
 上間ゆずはさん(小5)は「伊江島におとーができた。また会いに来たい」と話す。初めて保護者と離れての外泊やキャンプ体験に緊張する児童の姿も見受けられたが、離村式では元気よく「また伊江島に帰ってきたい」と答えていた。フェリー乗り場で見送る民泊の家族に涙しながら手を振る児童もいた。
 今回、スーパー寺子屋が民泊を企画したのは「もう一つの故郷づくり」が目的。「第三者と信頼関係を築き、人との絆を外へと広げる機会を通じて、児童の社会的セーフティーネットを強化したい」と小川代表は意義を語った。
  (知念光江通信員)