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津波を想定し、初の防災訓練 沖縄市の南桃原自治会


津波を想定し、初の防災訓練 沖縄市の南桃原自治会 療養者の担架による避難も想定した防災訓練=4日、沖縄市の南桃原二丁目公園
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「油断大敵」。沖縄市の南桃原自治会(島袋由香会長)は4日、区内の南桃原二丁目公園で地震、津波など想定した防災訓練を行った。

 初の防災訓練で住民ら約40人が参加。自主防災・予防組織がそれぞれ救護班、給食・給水班などを編成し、役割分担や手順を確認した。
南桃原二丁目公園は市が防災公園に指定し、ソーラー蓄電塔、簡易トイレ、かまどに転用できるベンチなどを整備している。

 災害が起こった際に課題となるのは高齢者や療養・傷病者、妊婦、幼児らいわゆる「災害弱者」の避難だ。「住民の共助の意識向上が不可欠」と島袋会長は強調した。

 同公園は海抜約100メートル。さらに約20メートルの高台へ男性を担架で避難させる訓練も行った。参加者からは「上り階段に手すりがなく、高齢者らには不安だ」との声があった。

 会場では、コープおきなわの職員が非常時対処としてレトルト食品などの試食を提供し、参加者がその活用と備蓄方法をアドバイスした。
カートを使って参加した栗原満里子さん(76)は「国内で災害が頻発している。想定外の災害に日頃から心構えが必要で、訓練は大切」と話していた。島袋会長は「初訓練の課題を整理し、次回に生かしたい」と訓練の継続を強調した。

(岸本健通信員)